このご時世、タバコを吸う場所も少なくなってきて、喫煙者の自由がなくなってきていますよね。
ただ、それも仕方のないことかなと思いつつ、喫煙を続けてきました。
しかし今回、真面目に禁煙に取り組むことにしました。
ここでは、同じように禁煙に取り組もうとしている方に、禁煙外来を利用して治療に取り組んだ体験談をお伝えしていきます。
禁煙を決意した4つの理由
- 家族からタバコ 臭いと言われるから
- タバコが高いから
- 吸える場所がないから
- 健康が気になったから
よくある理由ですが、ほとんどの方は同じ思いではないでしょうか。
① 家族からタバコ臭いと言われるから
結婚前は妻から臭いと言われたことはなかったのですが、結婚して子供が産まれてからというもの、臭いと言われることが多くなりました。
ものすごく怪訝な顔をされることもあり、こちらもずいぶんイラだっていましたね。
だって、お付き合いしているときには何も言わなかったのに、突然言い出すなんて何なんだという気持ちでした。
ただ、やはり娘からも少し言われるようになると、父親としてなんとかしないといけないなとは思っていました。
② タバコが高いから
私は20年以上タバコを吸ってきました。
吸い始めたときの1箱の値段は210円。
それが今は490円。ずいぶんと高くなりましたし、これからも高くなっていくでしょうね。
タバコ1箱の値段を吉野家の牛丼の値段と比較すると、大盛に相当する金額になります。
これを毎日1箱吸うとすると、昼ご飯が食べられてしまうんですよね。
新姓銀行の調査によると、2019年の男性会社員の昼食代平均は555円。
贅沢以外のなにものでもないんです。
コンビニでも会社員の方が小さなおにぎりを2つほど買っていかれる姿を目にすると、タバコを買うことが異常に感じ始めたのです。
③ 吸える場所がないから
喫煙場所といえば、昔はコンビニの前には必ずと言ってよいほど灰皿が設置されていました。
少し昔なら、駅のホームにも灰皿はありました。
私が就職したころにはまだ机に灰皿があったり、建物の中に喫煙スペースがあった時代もありました。
それが、2018年7月に健康増進法の一部改正が成立し、受動喫煙防止に関する部分が2020年4月1日から施行されます。
また、各地の条例で市内全域の公共スペースで喫煙できなくなっているところもあります。
東京オリンピックもあり、喫煙できるエリアは無くなっていく運命にありますよね。
④ 健康が気になったから
今まで健康のためにタバコをやめようと思ったことはありませんでした。
しかし、子供がいる状況で、ふと私がタバコが原因の病気になって命を落とすようなことがあったらどうなるんだろうと考えることがありました。
私は、中度のうつ病になって仕事を辞めることになった経験がありますが、それからは体のことを考えることが増えましたね。
今回の治療方法
禁煙にはいろいろな方法があるかと思いますが、私は禁煙外来で治療することにしました。
今まで何度か自力での禁煙に挑戦したことはありましたが、いずれも結果を出せていないのに、同じことをしても意味がないと思ったからです。
禁煙外来の保険適用条件
- ニコチン依存症の判定テストが5点以上
- 35歳以上の者については、1日の喫煙本数に喫煙年数を掛けた数が200以上であるものであること。
- ただちに禁煙を始めたいと思っている
- 禁煙治療を受けることを文書で同意している
上記すべてに該当する人のみ、保険適用での治療ができます。
また、治療は1年に1回だけ保険適用できるので、禁煙にチャレンジしたけれど失敗したという人が再度治療を受けようとすると、初診の日から1年以上経過していなければなりません。
病院にいくと、ニコチン依存症の判定テストという10個の質問に答えなければなりません。
そこで5点以上ニコチン依存症であるということを示すことができないと保険適用にはなりません。
まぁ、喫煙者のほとんどの人が5点以上になるような質問ばかりです。
ニコチン依存症の仕組み
診察を受けた先生が簡単に教えてくれました。
ニコチンが、脳にある物質と結びつくことでドパミン(快感を感じる物質)がドバドバでます。
すると、気持ち良くなってストレスが減る感覚になります。
ニコチンの効果が切れると、また同じ快感を得たくなって再度タバコを吸う。
以下繰り返しというわけです。
で、どのようにして治療するかというと、飲み薬を服用して治療することになります。
服用する薬のメカニズムとして、ニコチンの代わりの無害な物質が脳の物質を結びつくようにして、ドパミン(快感物質)を出させるというものです。
それを繰り返していくうちに、タバコで快感を得ようとしていたことを忘れさせていくというものになるそうです。
ですから、禁煙に成功したとしても、またどこかでタバコを吸うと、ニコチンのことを思い出してしまってまた吸いたくなることもあるとのことでした。
初めの1週間は喫煙しても良い
今回処方されたのは、「チャンピックス」という治療薬です。
服用する量を少しずつ増やしていくのが特徴で、服用量は次のとおりです。
開始日から | 服用量 |
---|---|
1~3日 | 1日1mg |
4~7日 | 朝夕それぞれ1㎎ |
8~14日 | 朝夕それぞれ2㎎ |
15日以降 | 朝夕それぞれ2㎎ |
で、おどろきなのですが、このチャンピックスでの治療の場合、初めの1週間はタバコを吸っても良いんです!
禁煙というと、我慢というのが当たり前ですから、聞いたときには驚きましたが、無理をする必要はありません。
治療薬チャンピックスの副作用
今回の診察で処方していただいたのは、チャンピックススターターキット(2週間分)とその後2週間分です。
2週間分の薬を処方するのが基本ですが、2週間後が年末年始の休みに入るため、4週間分の薬を処方していただきました。
スターターパックには初めの2週間分の薬の量がわかりやすく記載されていて、間違えないように分類されています。
4週間分の薬を処方するかどうか、お医者さんは迷ってらっしゃったのですが、結果的に出してもらえました。
なぜ、迷っていたのかというと…
チャンピックスには副作用として「吐き気」が出ることがあるからです。
通常は、2週間分の薬を処方して、副作用がでなければ継続して治療をするということだそうです。
残念ながら副作用の吐き気が出た方は、この治療方法をあきらめるしかありません。
禁煙外来の治療費と治療期間
初診料を含んで初回の診察料は1,760円、薬代(4週間分)が4,240円でした。
この治療は3ヶ月を目処に行われます。
次回以降の診察代金は1回あたり800円程度、薬が1ヵ月4,300円程度とすると、3ヶ月で17,000円程度というところでしょうか。
禁煙に成功するという前提で考えれば、タバコ代よりも安いということになります。