ジェイゾロフトとは
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の一種で、アメリカでは「うつ病、強迫性障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害 (PTSD)、社交不安障害、月経前不快気分障害」に効果があるとされているようです。
セロトニンという物質が少なくなると、不安感が強くなってしまうので、そのセロトニンの量を増やすことで不安感を抑えたり、平常心を保つ効果が期待できるという薬です。
医師からの説明以外にもネットでも調べてまとめてみました。
- SSRIと呼ばれる抗うつ薬のひとつ
- セロトニンを増やし、不安感を取り除いて平常心を保ちやすくする
- 他のSSRIと違い、ドーパミンを増やす効果もあるので、無関心を改善することも期待できる
- 重篤化していない場合に使用し、仕事などを続けながら治療する場合に向いている
- 強い効果がないかわりに、安全性が高く比較的副作用が少ない
- 効果が出るまでに時間がかかる(2週間以降)
指示された服用方法
私は、提案された薬の中から「ジェイゾロフト」を選択しました。
理由は、こういった精神面の治療で薬を飲むということが少し怖く感じていたからです。
ですから、効果よりも副作用などが少ないということを重視してこれを選択しました。
ただ、即効性はないので、一般的には2週間程度継続して服用すると効果が出てくるという説明でした。
服用方法については、いつ飲んでも良いとのことで、食前でも食後でも就寝前でも良いということでした。
ジェイゾロフトは、眠気を誘うこともあるそうですが、私の症状の中に不眠がありましたので、就寝前に飲むのが良いのではないかということを医師と相談して決めました。
ジェイゾロフトの効果は丸1日あるので、いつ飲んでもよいが1日1回継続して服用する必要があるとのことでした。
また、1日の服用量としては日本では100mgが上限となっており、今回私が処方されたのは1日25mgでした。
そして経過を見ながら徐々に増やしていくということでした。
医師の説明ではありませんが、ネット上の情報では、海外ではもう少し上限が高いらしく、ジェイゾロフトは100mgから効果が出る薬だと言われているそうです。
副作用は服用翌日からすぐに始まった
ジェイゾロフトは、比較的副作用が少なくて安全性の高い薬ですが、当然副作用もあります。
- 吐き気
- 頭痛
- めまい
- 下痢
- 眠気
- 体重増
吐き気が最も多くの方が経験する副作用のようで、それに対応するために胃腸薬として、「ガスモチン」という薬を同時に処方されました。
吐き気が強くて耐えられないときだけ飲んでほしいとのことでした。
吐き気
ジェイゾロフトを服用した翌朝からひどい吐き気がありました。
うつ病は、朝が一番辛いのでそれに加えての吐き気だったので、とても辛かった記憶があります。
二日目は更にひどく、胃腸薬のガスモチンを飲んでしまいました。
それからも毎日吐き気がひどく、仕事中もデスクに座っているのが辛い日もありました。
職場の上司にも今の状況を伝えており、理解のある上司のおかげで、勤務時間中に裏でうつ伏せになっていることもありました。
薬を飲んだのにまさか辛さが増すとは思っていなかったので、本当にキツかったです。
上司も、「しんどいときは言えば良い」と言っていただけたのがありがたかったです。
続けて上司は、少し昔話をしてくださいました。
以前、一緒に仕事をした人も同じようにうつ病になって、薬を飲みはじめたところ、薬を飲む前よりもひどくなっていたことがあったというエピソードを話していただきました。
このころは本当に、職場では上司・部下に対して「申し訳ない」ということを言う回数が増えました。
性格上、はっきりさせたかったので、折を見て上司にも部下にも個別に状況を伝えました。
部下の中には、新卒で入った人もいたので、その人には本当に申し訳なく思っていました。
私にできることは、その人の緊張をほぐして働きやすくしてあげることしかないと思っていましたので、気分がましになった夕方からは冗談や仕事の状況や悩みがないかを積極的に聞くようにしました。
その部下も本当に良い人間で、冗談なども言い合えるようになりかなり距離を縮めることができましたし、私が無理をして接していることにも気づいてくれて、逆に心配もしてくれました。
頭痛
頭痛は、吐き気ほどはキツくなかったものの、慢性的に頭がじわじわ締め付けられるような感じがしました。
これは、長い間続いたので、今となってはこれが副作用なのかうつ病の症状なのかは定かではありません。
仕事などで緊張したり、負担に思ったときにも同様の症状が出ることが多かったので、うつ病の症状だったのかもしれません。
手足のしびれ
薬の服用前から、手足のしびれはあったのですが、明らかに強くなりました。
特に足は、デスクに座っているときもずっとじんじんとしている感じでした。
後日、医師にこのことを相談すると、うつ病の症状にもジェイゾロフトの副作用にもしびれが出ることがあるので、うつ病の症状なのか薬の副作用なのかを判別することは難しいということでした。
ジェイゾロフトの副作用は一時的なもの
私の場合はジェイゾロフトを服用してから、3週間ほどすると仕事上の辛さ(不安感や恐怖感)が減ってきているのがわかりました。
ただ、仕事ができていないのですから、罪悪感が無くなることはありませんでした。
その後も、ときどき強い吐き気が続きました。
午前中お休みをいただいたり、ひどいときは1日お休みをいただいたりと、職場には本当に迷惑をかけました。
3週間と少ししたあたりからは、副作用らしいものは無くなり、通常のうつ病の症状だけが残っただけになりました。
不安感や恐怖感がうすまったことによって、逆に怖くなることもありました。
以前の私なら、責任感を感じてうろたえていたことでも、全く気にせず、放置していたり「わからないものはわからない」と思えるようになったことや、「問題があれば異動にでもしてくれればいいよ」と思うことが増えました。
会議などに出席しても、どこか他人事な感じで過ごすことが多くなりました。
これには非常に怖さを感じました。
自分ではないのではないかとか、こんな最低な自分で良いのかなどの葛藤もありました。
ただ、自分がしなければならない(できること)に対しては誠実にこなしていたように思います。
こうして、一時的な副作用はありましたが、そこを乗り切ると吐き気などもマシになってしばらくは出勤を続けることができたのでした。