WordPress(ワードプレス)で作られたブログの高速化はみなさんの願いだと思います。
いろいろな方法がありますが、最近の投稿を表示するだけでブログは重くなって表示速度が遅く(重く)なってしまいます。
最近の投稿を表示することが、ブログの表示速度にどれだけの影響を与えるのか検証してみます。
WordPress高速化の一般的な方法
- 画像最適化
- CSS/JavaScriptを縮小
- CSS/JavaScriptの非同期読込
- ページの圧縮
- キャッシュの利用
- CDNの利用
- ブラウザキャッシュの利用
- 不要なプラグインの削除
などをプラグインやその他の方法で行うことが一般的です。
「最近の投稿」表示件数によるスピードの変化を測定
使用した表示速度測定ツール
表示速度測定ツールには、有名な下記の2つを利用しました。
検証時の当ブログの条件
トップページには、最近の投稿一覧を表示して、サイドバーにも最近の投稿一覧5件固定と、人気の記事3件固定などを表示した状態です。(なぜそんな変なレイアウトかは、今は放置してください)
- テーマはLION BLOG(ライオンブログ)
- 記事の一覧はサムネイル付
- プラグイン15個(高速化プラグイン無し)
- ブラウザキャッシュ無し
- CSS非同期読込
検証方法
トップページに表示される「最近の投稿」の表示件数を変更して、それぞれのケースでの表示速度を確認していきます。
サイドバーに表示されている「最近の投稿」と「人気の記事」については件数の変動は行いません。
表示速度検証
最近の投稿数を増やしてみる
最近の投稿数を増やすことで、ブログの表示速度がどれだけ遅く(重く)なるのかを一覧にしてみました。
最近の投稿 表示件数 |
PageSpeed Insightsスコア | GTmetrixスコア | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
モバイル | スマホ | PageSpeed Score | Fully Loaded Time | Total Page Size | Requests | |
1件 | 68 | 78 | C(78%) | 2.4s | 1.10MB | 39 |
2件 | 63 | 72 | C(72%) | 2.2s | 1.21MB | 40 |
5件 | 62 | 71 | C(71%) | 2.7s | 1.26MB | 42 |
10件 | 57 | 66 | D(64%) | 2.1s | 1.43MB | 45 |
15件 | 54 | 64 | D(61%) | 2.7s | 1.50MB | 49 |
20件 | 44 | 54 | E(52%) | 2.8s | 1.85MB | 54 |
30件 | 44 | 48 | F(49%) | 4.3s | 1.94MB | 55 |
40件 | 38 | 42 | F(43%) | 3.1s | 2.29MB | 62 |
結果については、測定するタイミングによる誤差が含まれているので、確実なものとは言えませんが、おおむね表示件数が増えるにつれ、表示スピードが遅く(重く)なる傾向です。
表示件数を増やすと、ページのデータ量が大きくなるので当然の結果ですが、ページが表示される体感速度に比べてスコアの落ち方が大きいように思います。
5件と10件では、体感的にはほとんど気づかない程度で、今回の結果でも誤差の範囲で10件表示したときの方がロード時間が短くなっています。
ただ、1件と40件では、データ量が倍以上もあるので、体感的にも遅く(重く)感じました。
当たり前の結果ですが、「最近の投稿」の表示件数は少なくすることで高速化できることがわかりました。
最近の投稿一覧からサムネイルを非表示にする
次に、サムネイル表示がサイトの表示を遅く(重く)する影響度を見ていきたいと思います。
最近の投稿表示件数を40件に固定したまま、サムネイルを非表示にした場合を検証してみます。
サムネイル表示の有無 | PageSpeed Insightsスコア | GTmetrixスコア | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
モバイル | スマホ | PageSpeed Score | Fully Loaded Time | Total Page Size | Requests | |
サムネイル 有 | 38 | 42 | F(43%) | 3.1s | 2.29MB | 62 |
サムネイル 無 | 62 | 80 | B(89%) | 2.6s | 942KB | 31 |
ページ内のデータ量が大幅に軽減できるので、体感的な表示速度もスコアも段違いとなりました。
特に、当ブログで使用しているテーマLION BLOG(ライオンブログ)では、投稿の一覧中のサムネイルは、アイキャッチに登録したファイルをそのまま読み込み、CSSで縮小して表示しているので、必要以上にデータを読み込んでいるので、サムネイルを非表示にすることによるブログ高速化の効果がとても大きくなりました。
トップページに固定ページを表示する
トップページに最近の投稿一覧を表示せずに、固定ページを表示した場合はどうでしょうか。
PageSpeed Insightsスコア | GTmetrixスコア | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
モバイル | スマホ | PageSpeed Score | Fully Loaded Time | Total Page Size | Requests | |
サムネイル40件 有 | 38 | 42 | F(43%) | 3.1s | 2.29MB | 62 |
サムネイル40件 無 | 62 | 80 | B(89%) | 2.6s | 942KB | 31 |
固定ページ | 68 | 82 | C(78%) | 2.2s | 697KB | 41 |
ページ内のデータ量は、サムネイル非表示のときよりも小さいにも関わらず、それほど大きな変化がありませんでした。
ただ、十分な表示速度が確保できているので、あなたの運営しているブログの内容などによって使い分けると良いかもしれません。
最近の投稿がブログを遅くする まとめ
ブログやサイトの表示速度がSEO的にも影響するということが言われるようになっている現状では、何らかの方法で表示速度を改善することが至上命題のようになっています。
確かに、表示速度の遅い(重い)ブログにイライラしてしまうこともあります。
今回の検証で、最近の投稿の表示件数の増大が、サイトの表示を遅く(重く)してしまっていることがわかりましたので、表示件数を必要最低限に抑えることは、ブログを高速化するのに有効だと思います。
WordPressでは、高速化するために「プラグイン」を使用して対応しようとすることが多いと思います。
高速化するために、不要なプラグインを削除しつつ、高速化に必要なプラグインを導入するというジレンマに陥ることがあります。
それよりも、まずはブログのデータを軽量化することの方が効果が高いはずです。
プラグインやその他の方法で高速化を狙うと同時に、ブログ自体のデータ縮小を検討するべきということです。
- ブログのデザインやレイアウトを工夫する
- 投稿記事一覧件数を表示する以外のブログ内リンクを工夫する
- サムネイル表示が本当に必要かどうか再度検討する
- 不必要な画像の削除