前回、うつ病治療のために初めて受診した様子 を記事にしました。
そのときの診断結果についての記録です。
中度のうつ病との診断結果が出た
職場環境や家族構成の確認と現在の状況説明が終わると、受付時に提出したうつ病のチェックシートの結果と合わせて、先生の所感が伝えられました。
「すでに中度のうつ病と言えます。」
一瞬時間が止まりました。
なにしろ私の心理は下記のように移っていき、やっと受け入れる気になったところだったからです。
妻からの進言で病院に行ってみることにした
もしかしたら自分はうつ病かもしれないと思い始めた
とはいえ、この年度末までは普通だったのだから軽度なものだろう
「すでに中度」と診断される
あまりに予想外であったため、言葉を失いました。
私の想像していたうつ病は、常に下を向いていて、会話などできない状態の人を指すと思っていたからです。
私の友人は、十数年前にうつ病を患っていたという話を聞いていました。
その友人の症状は、自分でシャンプーができず、何日もお風呂に入らずに床に転がっていたところを、連絡が取れないことを心配した両親が部屋に訪ねてきたときに発見された。
そして、精神病棟に送られた。
という話を本人から聞いていたため、私のような状態はうつ病であったとしても、とても軽度なものなんだろうとタカをくくっていました。
その結果が、中度だったのです。
休職を勧められる
先生は続けました。
「すぐに仕事をお休みされることをおすすめします。」
私は、仕事を休むという選択肢を用意していなかったため、とても驚きました。
そもそも職場が大変な時期で、なおかつ不甲斐ない自分が許せなく罪悪感にさいなまれている私が、仕事を放棄して休むことなどできるはずがない。真剣にそう考えていました。
私は先生に伝えました。
「そのつもりはありません。これ以上、職場に迷惑をかけることはできません。」
先生は続けました。
「そうですか…無理にとは言いません。」
「しかし、なぜ今頃来たのですか?普通なら4月中に来る人が多いですよ。
今まで、耐えてこられたのですか?」
「自分は心を病んでいるとは思っていませんでしたから。
環境の変化に適応できていないだけだから、努力するしかないと思っていました。」
と答えました。
それに対し先生は、
「わかりました。
では、お休みする気になられたら言ってください。
あと、ご家族が最も異常に気づきやすい立場ですから、奥さまから休むように言われたときには、素直に聞き入れてください。」
とおっしゃられました。
ある程度冷静になって考え始め、自分は中度なんだと考えると
「わかりました」
と返事をしていました。
30代後半・40代前半の男性はうつ病になりやすい
その後、うつ病についての話を聞くと、
「男性の場合、40歳前後の方がうつ病になりやすいです。」」
訳を聞くと、30代後半から40代前半の男性は、職場でも責任のある立場になったり、家庭を持っている方も多いため、配偶者や子供に対する責任、将来の自分について考え始める時期でもあり、多くの負担(ストレス)がかかってくるということでした。
そして、何かがトリガーとなって、うつ病になることが多いということでした。
私の場合、4月の異動によっていろいろなことが一気に重なってしまい、それがトリガーになってしまったのではないかと言われました。
それを3ヶ月も耐えていたことの方がすごいとも言われました。
理解者に出会えたからか、自分の症状がうつ病だとはっきりしたからなのかわかりませんが、体の力が抜けました。
ジェイゾロフトを処方される
うつ病の一般的な症状として、不安感や恐怖感を感じる場合はセロトニンという脳内物質が減っている可能性があり、やる気がでなくなっている場合はアドレナリンやドーパミンが不足していると考えられるそうです。
私の症状は、「不安感」と「恐怖感」のふたつがとても大きいものでした。
薬の概略が書いた表を提示され、私の症状に効果があると考えられる薬を数種類案内されました。
その中で、もっとも基本的な薬で副作用が少ないと言われている「ジェイゾロフト」という薬を選択しました。
副作用が少ないとは言っても、服用初期の頃には副作用が出るということで、おおよその上限は1日あたり100mg程度と言われているものを25gから始めるように指示されました。
ジェイゾロフトの副作用でよくあるのが「吐き気」「頭痛」「眠気」という説明を受けました。
2週間分のジェイゾロフトを処方され誘発される眠気を利用して熟睡するために、就寝前に1錠飲むように指示を受けました。
合わせて、副作用が出た場合の吐き気止めも処方されました。
そして今後は、約2週間おきに通院することになりました。
ここから私のうつ病治療がはじまることになるのでした。